女性だからこそ、ウィッグへの不安・不満は大きい
会社に医療用ウィッグを着けていくと、周囲の視線がそのウィッグに注がれていることが気になって仕事のミスがつづく、「気のせいならいいんのだけれど、こんな毎日がつづくならウィッグであることもその理由も、同僚にはオープンにしてしまったほうがいいのかしら」。こんな悩みをもっている女性、実は医療用ウィッグ愛用者の3割以上にものぼるというアンケート結果が公表されています。
発表したのは大手のウィッグメーカーのA社。同社は働く女性の脱毛症対策にはいち早く取り組んできましたが、「このような結果が出たことには、少なからず驚きを禁じ得ない」とコメント。というのも、ウィッグが周囲の人にバレるかバレないかは同社がもっとも重要視してきた課題で、何年経ってもいまだにそれが解決しないことを意味しているからです。
ちなみにアンケート結果の“愛用者の3割以上にものぼる”という回答数には、A社以外の製品を使っているユーザーも含まれているので、この結果が同社の製品の品質の悪さを指しているものではありません。あくまでも他社を含めた医療用ウィッグ愛用者全般を対象にしたアンケート結果です。
医療用ウィッグに対する女性の不安・不満
- ウィッグの髪の仕上がりが不自然ではないかと心配。
- つむじの出来映えが気になって仕方がない。背後から見られている感じ。
- かがんだり小走りしたりするときに、ズレるのではないかと気になる。
- ウィッグ特有の匂いがあって、それが周囲にもバレているのではないか?
- 夏場のウィッグが不快。トイレで汗を拭いて着け直すこともある。
- おどけて身体に触られるだけで怖い。ウィッグを触られないかと。
- 自分のこれまでの地毛にピッタリの髪(モデル)がない。妥協している。
医療用ウィッグメーカーを選別するときの8項目
ネットの口コミなどでこれまでに寄せられたコメントを集めてみると、それだけでも上記のようなものがありました。近所づきあい、仕事、友人との交流~。そうではなく電車に乗り合わせただけの赤の他人からの支線など、医療用ウィッグに関しては実に多くの女性たちが不満や不安をもっていることがわかります。
それらのすべてを解消してくれる医療用ウィッグを手にするのは至難のワザですが、少なくてもウィッグを選ぶときのポイントだけは、自分でしっかり整理してもっておいたほうが良いと思います。私の場合は、次のような8つのポイントを基準に選んだことで、比較的ウィッグに対する不満や不安などはなく過ごしてこれました。
- 有名ブランドや知名度にこだわらない。
- 価格至上主義(高価であれば品質もいい)を考えの中から捨てる。
- 試着に時間・日数をかけられるかに重点をおく。
- 店頭でも通販でも即断即決はしない。
- 品質・機能のチェックポイントをもっておく。
- メンテナンスに対するサービス項目・メニューを確認する。
- カットやアレンジに際して、技術力のあるヘアスタイリストが専任しているか。
- 技術者・職人、営業担当者などの対応・姿勢をチェックする。
店頭販売、実店舗でのお客様係・販売員は、教育マニュアルで育てられた人たちなので、製品についての説明はあまり当てになりません。本来なら技術者から直接話を聞きたいと思うくらいです。通販を利用する場合は、遠慮がいらないので上記のような事柄をどんどん質問しましょう。メールではなく、電話をして相手の対応を確認したほうが、どの程度信頼できるメーカーかがわかります。